チヌが一番釣れる釣り方はこれだ!時間帯・場所・エサの種類など

チヌが一番釣れる釣り方はこれだ!時間帯・場所・エサの種類など

総結論:チヌが一番釣れる最強の方法

引用元:https://pixabay.com/ja/photos/8A-1585035/

チヌ(クロダイ)が一番釣れる方法は「フカセ釣り」(撒き餌を撒き仕掛けを海中に漂わせて釣る方法)で、春の朝マズメ(日の出1時間前後)に防波堤のテトラ帯でのフカセ釣りが最強です。

項目 最も釣れる選択肢(実情・理論的に有効) 理由・補足
季節 春(4~5月)と秋(9~10月) 産卵前後で活性が高く、荒食いしやすい
時間帯 朝マズメ(夜明け~2時間) 活性が最も高まり、警戒心が薄れる時間帯
上げ潮の3分~8分目(潮が動いている時間) チヌがエサ場に寄ってきやすく、食い気もある
場所 テトラ帯・防波堤の角・潮通しの良い場所 チヌの居付き+回遊が重なる高実績ポイント
釣法 フカセ釣り(ウキ釣り) 撒き餌で寄せて釣れる確率が最も高い万能釣法
刺し餌 オキアミ+コーンorサナギのローテーション 食わせやすく、エサ取り対策もできる組み合わせ
撒き餌 オキアミ+配合剤(チヌ用集魚剤) 広範囲にチヌを寄せる効果が強く、実績高

フカセ釣りのエサはオキアミとコーンをローテーション(交互に使用)し、撒き餌(コマセ)はオキアミとチヌ用集魚剤(配合剤)を混ぜ、狙うポイントに撒きます。

上げ潮の3分〜8分目のときは、チヌがエサ場に寄ってきやすい時間帯で食い気もあるので、潮の状況も合わせて狙うとより釣果につながりやすいです。

チヌが一番効率的に釣れる釣り方

チヌが一番効率的に釣れる釣り方は「フカセ釣り」で、次いで「落とし込み釣り」や「前打ち釣り」になります。

釣法 撒き餌必要 手軽さ 釣果の安定性 遠投 おすすめ度
フカセ釣り 必要 ★★★★★
落とし込み釣り 不要 ★★★★
前打ち釣り 不要 ★★★★

フカセ釣りは安定した釣果が期待できるものの、手軽さの面では落とし込み釣りにやや劣り、逆に落とし込み釣りは手軽さの面でフカセ釣りに勝るものの、釣果ではフカセ釣りに及びません。

このように、釣り方に一長一短がありますが、それぞれどのような釣り方なのか、概要や効率的に釣れる理由などについて詳しく見ていきましょう。

フカセ釣り(ウキ釣り)

チヌ(クロダイ)のフカセ釣りとは、オキアミや配合エサなどのまき餌を撒いて自然に流しながら、撒き餌と同じエサを付けた仕掛けを食わせる釣りのことです。

撒き餌と同じ餌を仕掛けで漂わせることで、チヌに不自然さや警戒心を与えることなく食わせることができるのが、フカセ釣りでチヌが効率的に釣れる理由になります。

チヌのフカセ釣りがおすすめの人は、食わせるまでのプロセスを楽しめる人や、繊細なアタリを取るのが好きな人、チヌの強い引きを楽しみたい人です。

チヌのフカセ釣りで使う道具類

チヌのフカセ釣りに必要な道具は以下のようになっています。

使用道具 サイズや規格 備考
ロッド 0.6~1.0号のチヌ竿、長さは5m~5.5m前後 繊細さとパワーのバランスが重要
リール 2500~3000番のスピニングリール ドラグ性能が良いものが良好
ライン(道糸) ナイロン1.5号~2.0号 扱いやすいが吸水性が高いため定期的に交換が必要
ハリス フロロカーボン1.2~1.5号 チヌを警戒させないため細めが有効(基準は1.5号)
ウキ 円錐ウキや棒ウキ(錘負荷が3B〜5B) 潮や場所に応じて使い分け
釣り針 基本はチヌ針の3号前後 エサに合わせて号数を変える
撒き餌 オキアミ、コーンなど 付けるエサに合わせる

チヌのフカセ釣りで使う道具の概要と、選び方を見ていきましょう。

ロッド(チヌ竿)

チヌ竿はしなやかに大きく曲がる設計(胴調子)のものが多く、反発力も抑えられているため、ハリス切れやハリ外れを防いでくれます。

ロッドの硬さを表す号数は0.6号を選ぶのが一般的で、細いハリスを使用したい場合は0号や00号のロッドを選ぶ選択肢もありますが、ロッドがより柔らかくなるため、扱いも難しいです。

長さは5m超のものが主流で、中でも5.3mの長さのチヌ竿の人気が高いですが、取り回しを重視するなら5m程度のチヌ竿もおすすめ。

引用元:https://fishingman.jp/products/diw-06575565

ダイワ(DAIWA)「リーガル 3-53」は、6本継ぎによりコンパクトに仕舞えて持ち運びしやすく、堤防から磯までチヌのフカセ釣りに使えるおすすめロッドです。

軽量の板シート仕様で、チヌのフカセ釣りをはじめ、アオリイカのヤエン釣法やサビキ釣りなど、幅広い釣りに対応可能な設計になっています。

  • 商品名:リーガル 3-53
  • メーカー:ダイワ(DAIWA)
  • 全長:5.32m
  • 継数:6
  • 仕舞寸法:101cm
  • 重量:275g
  • 販売価格(税込):17,606円

リール

チヌのフカセ釣りではスピニングリールが使用されますが、レバーブレーキが備わった「レバーブレーキリール」を使うのが主流です。

レバーブレーキがあると、スプールを起こすことなくレバー操作のみでラインの放出が行えるので、一般的なリールに比べ手返しの早さが違います。

フカセ釣りではラインの巻き量に応じて2500~3000番のリールを使うのが一般的で、ギアは1巻で巻けるラインの量が多いハイギアタイプを選びましょう。

引用元:https://fishingman.jp/products/diw-00066417-out

ダイワ「シグナス 3000H-LBD スピニングリール」は、ボディ剛性の高さと滑らかな回転で、長時間の使用でも疲労を抑えてくれるおすすめリールです。

チヌのフカセ釣りで有効なレバーブレーキを備え、ギアは巻き上げスピードが速いハイギア仕様、Sサイズのハンドルノブは交換が可能となっています。

  • 商品名:シグナス 3000H-LBD スピニングリール
  • メーカー:ダイワ(DAIWA)
  • 番手:3000番
  • ギア比:6.2
  • 最大ドラグ力:8kg
  • 最大ブレ-キ力:14kg
  • 販売価格(税込):25,667円

道糸(ライン)

チヌのフカセ釣りで最も多く使われている素材がナイロンラインで、1.5号~2号あたりの号数を使うのが一般的です。

ナイロンラインは吸水性が高く、PEラインなどに比べ劣化の進度も早いため、定期的な交換(使用頻度により1~3ヶ月で交換)が必要になります。

1.5号を基本に使用しますが、強度と扱いやすさのバランスを重視したい場合は、1.75号あたりを選ぶのがおすすめです。

引用元:https://fishingman.jp/products/kiza-081606

キザクラ(kizakura)「全層フリーダムセミフロート」は、浮きすぎず、風や波の影響を受けにくいラインを探している人におすすめです。

クセが付きにくい柔軟性と滑りのよい表面により、ガイドからスムーズにストレスなく通り抜けていきます。

  • 商品名:全層フリーダムセミフロート
  • メーカー:キザクラ(kizakura)
  • 全長:150m
  • 規格:1.5号
  • 販売価格(税込):1,364円

ハリス

ハリスとは道糸(ライン)の先に結びつけ、釣り針を接続する細い糸のことで、チヌのフカセ釣りでは、フロロカーボン素材を使うのが一般的です。

チヌ(クロダイ)は警戒心が強く、太めのハリスだと見切られてしまうこともあるため、1.2号~1.75号のハリスを使用します。

食い込みと強度のバランスが良い号数が1.5号で、大型のチヌでも引けるだけの強度があるので、どの号数が良いか迷ったら1.5号をチョイスしましょう。

引用元:https://fishingman.jp/products/kiza-083792

食い込み重視のハリスがほしい人におすすめなのが、キザクラ「黒魂ハリス ライトブルー」です。

ソフトタイプのフロロカーボン製ハリスで、耐摩耗性に優れ根ズレしにくく、糸グセや糸つぶれのないソフトテンションスプーリング(糸巻き)を採用しています。

  • 商品名:黒魂ハリス ライトブルー
  • メーカー:キザクラ(kizakura)
  • 全長:50m
  • 規格:1.5号
  • 販売価格(税込):2,347円

ウキ

チヌのフカセ釣りで使われるウキは、おもに棒ウキと円錐ウキの2種類で、堤防なら感度を重視した棒ウキを、磯なら遠投しやすい円錐ウキを選ぶのが一般的です。

棒ウキは鉛筆のように細長くなったウキで、下降する抵抗が少ないため感度に優れ、円錐ウキはどんぐりのような形をしたウキで、本体の中央にラインを通す「中通し」構造をしています。

遠投をする場合、棒ウキだとラインが絡まるなどのトラブルが生じやすく、逆に円錐ウキは中通し構造のため遠投してもラインが絡まりにくいため、堤防なら棒ウキを遠投するなら円錐ウキを選びましょう。

引用元:https://fishingman.jp/products/kiza-035586

キザクラ「IDR Dear G CORESSA」は遠くのポイントも狙いやすく、強風時でも安定した操作性がある円錐ルアーです。

円錐ウキの遠投能力はウキ自体の重量に関係しますが、重量が14.6gと程良い重量で、狙った場所へ遠投しやすくなっています。

  • 商品名:IDR Dear G CORESSA
  • メーカー:キザクラ(kizakura)
  • 重量:14.3g
  • 規格:5B
  • カラー:レッド
  • 販売価格(税込):1,498円

釣り針

チヌのフカセ釣りで釣り針はチヌ針を使用しますが、針を切られるほどの力がないため、3号程度のチヌ針で十分です。

チヌ針はヒネリがあるものも多く、ヒネリがあることでチヌの歯に当たったときでも針先が滑って柔らかい部分に掛かるメリットがあります。

針のヒネリ方向によって右ヒネリと左ヒネリがありますが、潮の流れが左の場合は右ヒネリ、逆に右に流れている場合は左ヒネリを使いましょう。

引用元:https://fishingman.jp/products/kiza-034947

チヌのフカセ釣りで、ヒネリのないストレートタイプの釣り針がほしい人におすすめなのが、キザクラ「黒魂 激掛チヌ」です。

あらゆる状況で使用でき、食い込み重視のかかりやすい設計で、強度を高める平打加工が施されています。

  • 商品名:黒魂 激掛チヌ
  • メーカー:キザクラ(kizakura)
  • 規格:3号
  • 入数:13本
  • カラー:ブロンズ
  • 販売価格(税込):297円

落とし込み釣り

チヌの落とし込み釣りは、堤防の壁際にエサを落とし、チヌに食いつかせて釣り上げる釣法で、ヘチ釣りにも似ていますが自然にエサを沈めアタリを待ちます。

より自然にエサを落としていくため、警戒心の強いチヌに警戒心を与えること無く、自然と誘い込めるのが釣れる理由です。

船がなくても堤防や護岸などからできる釣りなので、船に乗らず堤防からチヌを狙いたい人や、シンプルな釣りを楽しみたい人におすすめの釣り方になります。

チヌの落とし込み釣りで使う道具類

チヌの落とし込み釣りで使うおもな道具は以下のようになっています。

使用道具 サイズや規格 備考
ロッド ヘチ竿(ヘチ専用竿)長さは2.5m~3m前後 細身で軽く、感度と操作性を重視。8:2調子(極先調子竿)
リール タイコリールを使うのが一般的。ギア比は1:1 親指でエサの落ちる速度を調整
ライン(道糸) ナイロン1.5号~2.0号、50~100m程度巻けばOK 蛍光色など視認性のよさも選ぶポイント
ハリス フロロカーボン1.5号、長さは80cmが基本 道糸とサルカンで結束するとより安定
オモリ B〜5B程度のガン玉を準備 潮や場所に応じて使い分け
釣り針 チヌ針の2~3号前後、フッキング(ひねり)があるとバレにくい 食い渋りが強いときは2号前後、大型狙いなら3号以上を選択
カラスガイ、青イソメ、カニなど カラスガイなど現地調達可能なことも

ロッド(ヘチ竿)

チヌの落とし込み釣りでは、極先調子(8:2調子)になった、2.5~3.0m前後のヘチ竿を使用します。

岸壁に沿って仕掛けを落とし込んでいくため、長すぎると扱いづらくなりますが、警戒心の高いチヌは人影があるとエサを食べないため、海水が澄んで障害物のない場所では長めが有利となることも。

またチヌのアタリはとても繊細で、調子が普通のロッドではアタリを感じ取れないため、先端が柔らかくてよく曲がる8:2の極先調子ロッドを選びましょう。

引用元:https://fishingman.jp/products/hmd-4997223309200

プロマリン(PRO MARINE)「CB 銀竜ヘチ 270」は、これからチヌの落とし込み釣りを始めてみようと思っている人におすすめのチヌ竿です。

感度が高い繊細な穂先でアタリを逃さず、重量も145gと軽量で、長時間の使用でも疲労しにくくなっています。

  • 商品名:CB 銀竜ヘチ 270
  • メーカー:プロマリン(PRO MARINE)
  • 全長:2.70m
  • 継数:2
  • 仕舞寸法:141cm
  • 重量:145g
  • 販売価格(税込):9,182円

リール

チヌの落とし込み釣りで使用するリールは、型軸のタイコ型リール(タイコリール)が一般的で、ギア比が1:1のものを使います。

落とし込み釣りでは近場を狙うため、ギアによる倍速機能は不要で、スプールの回転性能によって落とし込みのしやすさも異なるため、できるだけ回転性能の高いリールを選びましょう。

ただし、回転性能が高くなるとバックラッシュ(ラインの放出とスプールの回転が異なり、スプール上にラインが絡まる現象)が起こりやすくなるため、回転性能の高いリールは取り扱いに注意が必要です。

引用元:https://fishingman.jp/products/hmd-4997223611129

回転性能に優れた落とし込み用のタイコリールを探している人におすすめなのが、プロマリン「バトルフィールド黒鯛SG」です。

ドラグ機能を備え、右・左の切り替えができる設計となっており、マシンカットされた美しいデザインになっています。

  • 商品名:バトルフィールド黒鯛SG
  • メーカー:プロマリン(PRO MARINE)
  • ギア比:1:1
  • 糸巻量:3号-100m
  • 重量:112g
  • 販売価格(税込):6,080円

オモリ

落とし込み釣りのオモリはガン玉(鉛製の小さなオモリ)を使用しますが、状況に合わせて重さを選べるよう、B~5B程度を揃えておくと便利です。

ガン玉はアルファベットや数字が大きくなるにつれ、重量やサイズも大きくなっており、潮の流れが速い場所では重めのガン玉を、流れが緩やかな場合は軽めのガン玉を使用します。

複数種類のサイズがケースに入ってセットになったものを用意すると、持ち運びや取り出しもしやすいです。

前打ち釣り

前打ち釣りとは、堤防やテトラなどの前方を狙う釣り方のことで、自分の足元より少し前方を狙って仕掛けを落とします。

落とし込みでは壁際を狙いますが、前打ち釣りではテトラ周りや敷石周りなど、足元よりも前方を狙うのでチヌが潜む広範囲が探れる釣法です。

足元だけでなく広範囲を探りたい人や、大型のチヌを釣り上げたい人、落とし込み釣りからステップアップしたい人がチヌの前打ち釣りに向いています。

チヌの前打ち釣りで使う道具類

チヌの前打ち釣りで使う道具は以下の通りです。

使用道具 サイズや規格 備考
ロッド 前打ち竿で長さは5m~5.5m前後 長めで張りがある竿を選ぶ
リール 小型の両軸リールもしくはタイコリール 片手で操作できるリール
ライン(道糸) ナイロン2.0~2.5号またはPEの1.0~1.5号 基本はナイロン、高感度を求めるならPEライン
ハリス フロロカーボン1.5~2.0号 長さは1m程度
オモリ B〜5B程度のガン玉を準備 潮の流れや場所に応じて使い分け
釣り針 チヌ針の2~4号前後 軽仕掛けのため、タタキタイプを選択
岩ガニ、イソメ、オキアミなど 現地調達可能な場所も

ロッド(前打ち竿)

チヌの前打ち釣りでは、テトラポッドや波消しブロックなどを超えてのアプローチとなるため、5m前後と長めのチヌ用ロッド(クロダイ用ロッド)が必要です。

ガイドには小さなUガイドが使われ、穂先が8:2の極先調子となったロッドが基本で、穂先がしなやかに曲がることで、微妙なアタリも逃しにくくなります。

落としては引き上げ、場所を変えて再び落とし引き上げるという動作を繰り返すため、ストレスにつながるガタツキの少ない、品質の確かなロッドを選びましょう。

引用元:https://fishingman.jp/products/hmd-4997223309170

前打ち釣りに対応する、コストパフォーマンスの高いロッドを求める人におすすめなのが、プロマリン「CB 海将落とし込み黒鯛 540」です。

全長が5.4mと前打ち釣りに最適な長さで、前打ち釣りから落とし込み釣りまで対応しているので、チヌ釣りで楽しめる幅も広がります。

  • 商品名:CB 海将落とし込み黒鯛 540
  • メーカー:プロマリン(PRO MARINE)
  • 全長:5.4m
  • 継数:5
  • 仕舞寸法:120cm
  • 重量:262g
  • 販売価格(税込):7,669円

チヌが一番釣れる時間帯・潮・場所

引用元:https://pixabay.com/ja/photos/96-8017479/

チヌは時間帯や潮の状態によって釣れやすさが変わり、場所によっても釣果に差がでるので、より成果を出したい場合は時間や潮、場所にこだわる必要があります。

どんな場所や時間帯、潮の状態がチヌの釣果につながりやすいのか、ランキング形式で詳しく解説していきます。

場所

釣りでは場所選びは重要な選択肢ですが、チヌの前打ち釣りで最も釣果につながるのがテトラ帯や岩場です。

次いで防波堤の角や先端、船着き場や係留ポイントが続きますが、それぞれのスポットがどのような場所なのか、なぜ釣れやすいのかを解説していきます。

1位:テトラ帯・岩場

テトラ帯や岩場はチヌの前打ち釣りで最も成果につながりやすい場所ですが、理由はテトラの際や岩の隙間にカニやフナムシなど、チヌのベイト(エサ)が豊富に集まるからです。

テトラの岸壁や岩場、堤防の基礎に沈められた石など、チヌは壁際に沿って移動しながら捕食する習性があり、チヌの進路を前打ち釣りで狙います。

壁際、石際にそっと仕掛けを落とし、ヒットしなければ少し場所をずらして再び仕掛けを落としていきますが、大物が潜んでいることも多いです。

2位:防波堤の角・先端

潮通しのよい防波堤の角や先端も、前打ち釣りでチヌを狙える好スポットです。

潮が動くため、チヌのベイトとなるプランクトンが移動し、プランクトンを追ってチヌも集まりやすいことから好スポットとなっています。

堤防の先端だけでなく、L字となった角やコーナー部分など、潮通しのよい防波堤は狙うべきスポットも多いです。

3位:船着き場・係留ポイント

船着き場や係留ポイント(船のロープ周りや船底の影付近)も、船から出る魚のアラや釣り人が捨てるコマセ、付着する貝類などチヌの格好のエサ場になっています。

また、チヌが船影などに隠れることができ、船によって潮の流れにヨレ(反転流)が起きるため、チヌのベイトが溜まりやすい傾向にあるのも、船着き場や係留ポイントが釣れやすい理由です。

注意点として、船には所有者がいるためマナーを守るほか、船に仕掛けなどがひっかかったり、傷がついたりしないよう配慮して釣りをする必要があります。

時間帯

チヌの前打ち釣りで釣れやすい時間帯は、釣れやすい時間帯順に以下のようになっています。

  1. 朝マズメ
  2. 夕マズメ
  3. 夜釣り

チヌは雑食性で比較的昼夜問わず釣れる魚ですが、中でも最もチヌが釣れやすい時間帯が朝マズメで、次いで夕(ゆう)マズメです。

それぞれがどんな時間帯なのか解説するとともに、釣れやすい理由についても解説していきます。

1位:朝マズメ

朝マズメは夜明けから1~2時間の時間帯で、1日の中で最もチヌが釣れやすい時間帯です。

夜明けとともに光が差し始めると、チヌのベイトとなるカニや小魚などが活動をはじめ、夜間に身を潜めていたチヌもベイトを求めて活性が上がり、釣れやすくなります。

船の影や石畳の際、テトラの際などをテンポよく狙っていくと釣果につながりやすいです。

2位:夕マズメ

夕(ゆう)マズメは、日没の前後1時間程度の時間帯で、朝マズメと同じくらいチヌの活性が上がる時間帯です。

日差しが弱まり辺りが暗くなっていくことで、チヌの警戒心も弱くなり、活動が活発になっていきます。

警戒心が下がり、夜に向けて荒食いを始める時間帯でもあるので、夕マズメもチヌが釣れやすい時間帯です。

3位:夜釣り

日が完全に落ちた夜間は、ゴカイやフナムシ、甲殻類などチヌのベイトとなる夜行性の生物の動きが活発になり、ベイトを求めてチヌも活発になります。

辺りが暗くなることでチヌの警戒心も下がり、積極的に捕食行動を取るのが夜間に釣れやすい理由です。

チヌのベイトは常夜灯の周辺に集まる習性があるものも多いため、常夜灯の境目やチヌが隠れられる船着き場、係留ポイントも狙い目になります。

チヌの前打ち釣りで時間帯と同じくらい釣果に関わるのが潮で、釣れやすい順に以下のようになっています。

  1. 上げ潮
  2. 下げ潮
  3. 満潮前後
  4. 干潮

潮の状況と釣れやすい理由を順番に詳しく解説していきます。

1位:上げ潮

上げ潮とは海水面が上昇していく状況のことで、特に上げ潮のはじまりでチヌが釣れやすくなります。

上げ潮によってチヌのベイトとなる小魚や甲殻類も動き始め、ベイトを求めてチヌも活発になるのが上げ潮時に釣れやすくなる理由です。

堤防際や石畳、船着き場のロープ周りにチヌのベイトが溜まりやすいため、上げ潮時はそれらの場所を狙ってみましょう。

2位:下げ潮

下げ潮とは上げ潮と逆で、海水面が下がっていく状況のことで、流れ出し(下げ潮のはじまり)のときにチヌが釣れやすくなります。

湾内や河口などにいたチヌのベイトが下げ潮によって外に流れ出すため、ベイトを待ち構えたチヌの活性が高まるのが、下げ潮時にチヌが釣れやすくなる理由です。

流れのヨレや反転流(本来の潮の流れとは逆に流れ、渦を巻いている流れ)にチヌのベイトが溜まりやすいため、港の出入口や堤防の曲がり角が狙い目になります。

3位:満潮前後

潮が高まり満潮となる前後も、チヌの活性が高まり釣れやすくなるタイミングです。

満潮前後は流れの変化によりチヌの活性が一時的に高まりやすく、最後のひと動きで積極的にエサを食べる傾向が強くなります。

食い渋りのときも満潮前後では活性が高まるため、タイミングを逃さないことが重要です。

4位:干潮

基本的に干潮のときは釣れにくくなるタイミングですが、狙う場所によってはチャンスになることがあります。

干潮で潮が下がると水面が浅くなるため、普段は狙いにくい隙間や壁などにチヌが残っていることも。

カニやフナムシなど岸壁にいるチヌのエサも露出し、チヌが出てきたエサを拾い食いするので、場所によっては干潮時も狙えることがあります。

チヌがよく釣れるエサ

引用元:https://pixabay.com/ja/photos/9C-8028831/

チヌを効率的に釣るためにはエサにもこだわる必要がありますが、チヌのエサとして使われている主なエサには以下のようなものがあります。

エサ名 特徴とおすすめシーン 活性・季節
オキアミ 定番。フカセ釣りでは最も多用される 通年◎
コーン 黄色で目立つ。エサ取りに強く、夏に有効 夏◎
練りエサ 食わせとエサ持ちを両立。食い渋りに強い 通年◯
サナギ ニオイが強烈。コーンとのミックスも人気 春・秋◯
イガイ・フジツボ 落とし込みで実績抜群。自然にいるエサを使う 夏◎
カニ 大型狙い・落とし込みで有効 夏~初秋◎
アケミ貝 前打ちやかかり釣りで強い実績 夏~秋◎

チヌは雑食性のため、さまざまなエサに反応しますが、より釣果につなげたい場合は状況に応じたエサを使い分ける必要があります。

主なチヌのエサの特徴や使うシーンを紹介していきますので、チヌ釣りの参考にしてみてください。

オキアミ

オキアミはエビに似た形をした動物性プランクトンに分類される甲殻類で、チヌに限らず多くの魚が好むエサです。

フカセ釣りなどの撒き餌で使われることも多いポピュラーなエサで、季節を問わず安定した食いつきが期待できます。

コーン

黄色いコーンは色によるアピール力が高く、好奇心の強いチヌの興味を引きやすいエサです。

チヌ以外の魚が食べてしまうエサ取りにも強く、オキアミなどでエサ取りがひどい場合は、コーンにすることでエサ取りが防げます。

コーンは市販の缶詰など人の食用がそのまま使えるため、手に入りやすさの点でも優れたエサです。

練りエサ

練りエサとは、小麦粉やサナギ粉、オキアミなどの原料を水と合わせて練って作るエサのことで、作り方や原料の組み合わせによりさまざまな魚に食わせることができます。

オキアミなどエサ取りの激しいエサに対し、練りエサはエサ取りにも強く、沈み込みも速いので、チヌが潜む層まで届けることができるエサです。

サナギ

昆虫のサナギは集魚効果が高く、撒き餌にも挿し餌にも使える汎用性の高さと、小魚などによるエサ取りにも強いエサです。

頭を切り落とし、サナギの中の成分を海中に漂うようにすると、よりチヌを誘い込みやすくなります。

イガイ・フジツボ

イガイ(カラスガイ)やフジツボはチヌの落とし込みで使われる事が多いエサで、堤防の岸壁に張り付くイガイを求めてチヌが周遊します。

イガイやフジツボは現地で調達できる場所もあり、イガイ取りを持っているとイガイの現地調達も可能です。

カニ

チヌのエサとなるイワガニは成長すると3~4cmになるカニで、甲羅の所々に薄い緑色の模様があり、紫がかったハサミを持っています。

チヌに限らず沿岸部の魚にとって貴重な栄養源となるエサで、針をかけやすくエサ持ちもよいので扱いやすく、落とし込みで大物も狙えるエサです。

アケミ貝

アケミ貝(イソシジミガイ)とは、干潟の砂泥底に潜む二枚貝のことで、貝殻がついたまま使うのでエサ取りにも強いです。

前打ちやかかり釣りで強い実績があり、エサ取りが少ない場合はむき身で使って誘い込みを強くしたり、潰して撒くことで撒き餌としても使えたりと、状況に応じた使い方ができます。

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